世界のいじめや自殺率から考える「子供の幸福度」が高い国は？

「子供は国の宝である。」とも言われています。

いつか子供が海外に留学したい！と思っている親も多いかと思いますが、どこの国が良いのでしょうか。

留学先の国を選ぶひとつの参考になればと思い、世界の子供の幸福度を調べてみました。

世界の子供の幸福度ランキング

ユニセフ・イノチェンティ研究所が、2000年以降に毎年1冊の頻度で「先進国の子供に関するレポート」を発行しています。

日本の子供の幸福度ランキングは何位？

2020年のレポートでは、日本の「子供の幸福度」の総合順位は38カ国中、20位です。

この順位は決して高いとは言えないでしょう。

具体的にどの項目が問題なのかを調べてみると…

• 身体的健康：1位（子供の死亡率、過体重・肥満の子供の割合）
• 精神的幸福度：37位（生活満足度が高い子供の割合、自殺率）
• スキル：27位（読解力・数学分野の学力、社会的スキル）

ひとつずつ順番に解析してみます。

体の健康は世界一

「身体的健康」の評価は、「5歳から14歳までの死亡率」と「5歳から19歳までの肥満率」の2つの項目があります。

長寿大国である日本では、身体的な健康は他の国に負けるどころが1位です。
平和で安心できる証拠ですね。

精神的な幸福度が低い

日本の順位が最も低いのは「精神的幸福度」で、主に下記２つの項目で評価されています。

「15歳児の生活満足度」

生活に満足していると答えた日本人の割合は、62％と38カ国中の下から二番目に低いスコアです。

濃い青色のスコアは、いじめを受けたことがある子供の満足度です。

「15～19歳の青少年10万人あたりの自殺率」

日本よりも自殺率が高い主要国もあります。

• アメリカ
• カナダ
• オーストラリア
• ニュージーランド

これらの国の生活満足度は日本よりも高いのにも関わらず自殺率が多いのは、何か他の問題があるのでしょうか。

新しい友達を作りづらい

スキルで評価する項目は、「15歳児の国語と数学のレベル」と「15歳児で友達作りが容易と感じる人の割合」です。

日本の順位は、

• 「15歳児の国語と数学のレベル」・・・5位
• 「15歳児で友達作りが容易と感じる人の割合」・・・37位

日本人は、新しい友達を作るのが苦手なようですね。

世界の子供の幸福度の高い国は？

日本の総合順位は20位なので、上位20カ国の各項目の順位をまとめました。

総合順位	国名	精神の健康	体の健康	スキル
1位	オランダ	1位	9位	3位
2位	デンマーク	5位	4位	7位
3位	ノルウェー	11位	8位	1位
4位	スイス	13位	3位	12位
5位	フィンランド	12位	6位	9位
6位	スペイン	3位	23位	4位
7位	フランス	7位	18位	5位
8位	ベルギー	17位	7位	8位
9位	スロベニア	23位	11位	2位
10位	スウェーデン	22位	5位	14位
11位	クロアチア	10位	25位	10位
12位	アイルランド	27位	17位	6位
13位	ルクセンブルク	19位	2位	28位
14位	ドイツ	16位	10位	21位
15位	ハンガリー	15位	21位	13位
16位	オーストリア	21位	12位	17位
17位	ポルトガル	6位	26位	20位
18位	キプロス	2位	29位	24位
19位	イタリア	9位	31位	15位
20位	日本	37位	1位	27位

21位以下の国は以下のとおりです。

意外にも、アメリカやカナダ、オーストラリア、イギリスの順位が低いんですよね。

総合順位からみて、EUに加盟している主要国は全体的に順位が高いということが分かりました。

”短期間の留学で考えると「スキル」の高い国が良さそうなのかな。”