睡眠障害にはいくつか病気があります。
睡眠時無呼吸症候群は聞いたことありますよね?
ナルコレプシーは聞いたことありますか?
ボクが20年間つきあっている病気です。
これまでナルコレプシーについての記事は書いていませんでしたが、どうやってこの病気とつきあっていくべきなのかだんだんと自分の中で答えが出てきたので書いてみることにしました。
ナルコレプシーとは?
日中に突然強い眠気が出現して、眠り込んでしまう病気です。
ナルコレプシーの症状
ナルコレプシーに特徴的な症状として、主に6つあります。
患者によっては、全ての症状が発症するわけではありません。
また、年齢を重ねることによって症状がなくなったり軽度になることもあります。
過度の眠気
日中に突然眠気が襲ってきます。
通常であれば、コーヒーなどカフェインを摂取したり眠気覚ましのドリンクを飲めば耐えられます。
しかし、ナルコレプシーの場合は睡魔に全く抵抗が出来ません。
眠気を感じる前に眠ってしまうこともあります。
大切な試験中やデート中、商談中に眠り込んでしまうので生活に大きく支障をきたします。
情動脱力発作(カタプレキシー)
驚いたり笑ったりと喜怒哀楽を感じる時、感情が高ぶった時に、全身や身体の一部の力が抜けてしまいます。
この症状がひどい場合は、立っていられなくなるほどです。
患者の約75%に症状がみられますが、年齢を重ねるごとに症状が軽くなると言われています。
入眠時幻覚
睡眠に入った時に幻覚症状の体験をします。
聴覚、視覚、味覚、触覚、嗅覚の五感全てで感じる幻覚で、実際に起きている出来事と錯覚します。
患者の約70%に症状がみられます。
睡眠麻痺
睡眠時におこる金縛りです。
患者の約65%に症状がみられます。
自動症(自動症様行動)
眠気が襲ってきたことに気づく前に眠ってしまうので、本人は眠った感覚に気が付きません。
無意識に寝てしまうため、寝ながら直前まで行っていたことを続けている状態です。
例えば、歩いている途中に症状が出て眠りながら歩いているというわけです。
夜の熟睡困難
夜に眠っている時に、頻繁に目が覚めたりして熟睡が出来ません。
患者の約90%に症状がみられます。
ナルコレプシーの患者数
世界のナルコレプシー患者数は、2000人に1人の割合ですが、日本人でみると600人に1人と言われています。
発症のピークは14~16歳と言われていて、男性の割合の方が多めです。
有病率は米国では4000人に1人ほど。現在確定診断を受けた患者数は日本国内においておよそ2000人前後(2009年12月現在)であるが、決して珍しい病気ではなく、日本では600人に1人程度(0.16%)は罹患していると想定されている。なお、世界の有病率の平均は2000人に1人程度(0.05%)であり、その4倍近い日本人の有病率は世界最高であるという。
Wikipedia「ナルコレプシー」より
ナルコレプシーの原因
オレキシンを作る神経細胞に異常が発生することによって発症します。
ただし、なぜ異常が発生するのか根本的な原因はいまだに不明です。
1600年代に初めてこの病気が報告されてから既に400年以上も経っています。
遺伝的要素もあると言われていますが、家系にそのような疾患を持っていない人も発症します。
ナルコレプシーの治療方法
現在の治療方法は、生活指導と薬物療法があります。
生活指導
いたってシンプルなものです。
まずは十分に睡眠をとること。規則正しい生活を送ることです。
薬物療法
中枢神経刺激薬を使用することで眠気を抑えます。
軽度の覚醒剤のようなものです。
チルフェニデート(リタリン)・モダフィニル(モディオダール)・ペモリン(ベタナミン)が主に使用されています。
効果は個人によってまちまちですが、一時的なことが多かったり効果が弱いことも多いです。
ナルコレプシーの日中の眠気はサイクルが不定期で読めません。
このため、薬を飲んでいたとしても気休め程度にしかなりません。
また、モディオダールは薬代が407.8円/錠と非常に高く1ヶ月の薬代だけでも1万円を超えてきます。
ナルコレプシーが理解出来る作品
あまり世間には知られていない病気なので、テーマにしている作品がとても少ないです。
いくつかこちらでご紹介しますので、こちらを観て頂けるとよりナルコレプシーという病気について理解出来るかと思います。
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